事業案内 線源事業
放射線源の製造と安定供給
放射線を発生する放射線源は研究分野ばかりでなく、がんの診断・治療などの医療分野、品種改良などの農業分野、材質の改良などの工業分野など広い分野で利用されています。私たちは国立研究開発法人日本原子力研究開発機構・原子力科学研究所内で放射線源を製造するとともに、広く海外から高品質の線源を輸入することにより、お客様へ線源の安定供給を心がけています。
放射線源の利用分野
測定器、保護衣・保護具、放射線管理機材から設備機器まで幅広い対応を
放射線源が放出する放射線は様々な分野で利用されており、私たちの生活になくてはならないものになっています。具体的に利用の一部を見ると、利用範囲の広さに驚くとともに、あまりに身近なところで利用されていることに意外に思われることでしょう。
- 1研究分野
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創薬および医学・薬学研究に利用されるH-3、C-14の標識化合物、精製アイソトープなど
- 2医療分野
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ガンの診断、ガンの治療、PET装置の校正、骨塩定量分析装置、滅菌装置など
- 3工業分野
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紙やフィルムの厚さ測定、工業材料の改質、非破壊検査、水分・密度の測定、
煙感知器、ガスクロマトグラフィなど - 4農業分野
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品種改良、害虫駆除、ジャガイモの発芽防止など
- 5その他
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年代分析、アイソトープ電池など
放射線源の企画販売
お客様のご要望にお応えする
私たちは国産だけでなく、海外に広く取引先を持っていますので、お客様のご要望に合った線源をご提供することができます。お客様の新製品開発や新しい利用方法についても、線源仕様、加工、安全輸送、コンプライアンスおよび使用済線源の返却までの幅広いご相談に対応いたします。
また、放射線源の原料となる安定同位体のご要望にも対応いたします。
取扱線源
Ir-192、Ge-68、Cs-137、Co-60、Y-90、Am-241、Kr-85など
多岐にわたる核種の線源を取り扱っています。
放射線源の製造
確実な供給、そして製品管理
私たちは原子炉で製造された放射性物質を線源に加工・販売している国内唯一の企業です。
ここで製造されているのは、非破壊検査用のIr-192線源、治療用のAu-198線源とIr-192ヘアピン、そして半減期が短いゆえに輸入が難しい短半減期核種です。治療用の線源を製造するため、製造はGMP基準に準拠しています。
海外の取引メーカー
国産できない放射線源は広く海外メーカーから輸入しています。
QSA Global社、E&Z Isotope Products社、E&Z Analytics、E&Z Nuclitec、Rad-Qual社、
Qual-X社、NRD社、Moravek社(以上、米国)、Elekta社(オランダ)、Raims Ltd(英国)、SRT社、SENTINEL ASIA社(以上、韓国)、E&Z Radiopharma社、E&Z Eurotope社(以上、ドイツ)、
JSC ISOTOPE(ロシア)、INP(カザフスタン)など多数。