千代田テクノル

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研究拠点(茨城県大洗町) 放射線標準の維持と供給

正しい測定値を得るために、
国家標準につながった放射線標準の維持管理を実施しています。

放射線は医療をはじめ、多くの産業分野で利用されており、人類の暮らしに役立っています。その一方で放射線は一定量以上被ばくすると人体にも環境にも良くありません。ここで大切な点は、どれだけ放射線を受けたか正確に把握することです。その値が正確でなければ安全なのか危険なのか把握することができません。 もし、お肉屋さんの秤やタクシーのメーターがそれぞれのお店や車で違っているとしたら、皆さんはお金を支払う際納得できるでしょうか?計測器で100gが本当に正しく100gを示すか、100mが本当に正しく100mを示すかが大変重要です。放射線計測の場合も同様で、使用する測定器がそれぞれ正しい値を示すよう一定期間ごとに国家標準とつながった校正を行い、常に放射線の正しい測定ができる状態を維持させておかなければなりません。こうすることで、いつも正しい測定値を知ることができます。 大洗研究所は、1972年(昭和47年)から放射線標準を保有しており、現在、計量法校正事業者登録制度(JCSS)におけるγ線測定器及びα/β線核種の校正事業者として登録されています。また、大洗研究所の特定二次標準器は、国家計量標準である国立研究開発法人産業技術総合研究所 計量標準総合センター(NMIJ)で特定標準器による定期的な校正を受けています。 JCSSに関して、独立行政法人製品評価技術基盤機構 認定センター(IAJapan)による2年毎の現地検査(サーベイランス)と4年内に登録の審査が行われ、更に4年毎の技能試験も行われます。この他、常日頃の維持管理を実施し、品質と技術が維持されています。 すなわち、「放射線標準の維持・供給」とは単に測定機器の校正ということではなく、「国家標準との間で校正を行い、継続的に正しさを保つ」ということになります。 「放射線標準の維持・供給」があってはじめて高い信頼性に基づく弊社の放射線測定が行え、またお客様にも安心してサービスをお受け頂けることになります。

お客様の測定器を校正し、
JCSSのロゴ付き校正証明書を発行することができます。

お客様の測定器の校正を行った際、法律で定められたJCSSという標章(ロゴ)付き校正証明書を発行することができます。つまり、お客様が使用する標章付き校正証明書のある測定器は、大洗研究所が校正し、「確かに国家標準につながる正しさを持っていること」を意味しています。 また、大洗研究所は国際MRA対応認定事業者になっており、国際相互承認(Mutual Recognition Arrangement)に加盟している国々で通用する認定シンボルマーク付の校正証明書も発行できます。このことにより、海外にも門戸を広げています。

  • 登録証

    1995年12月1日に計量法に基づく放射線分野の認定事業者として通産産業大臣(現・経済産業大臣)より認定を受ける。現在は、法令の改正により、独立行政法人 製品評価技術基盤機構の登録となっている。

  • 認定証

    2003年10月7日に独立行政法人 製品評価技術基盤機構より国際MRA対応の認定を受ける。

放射線標準の維持を行いつつ、校正サービスでお客様に
「正しさに基づく安心」をご提供しています。

お客様がお使いのサーベイメータ、電離箱式測定器、個人線量計など一般校正の事業も行っています。放射線にはさまざまな種類が存在し、軟X線、中硬X線、アルファ線、ベータ線、ガンマ線、中性子などがあります。これらを測定する計測器を校正するには専用の照射装置が必要となりますが、当研究所ではそれぞれの放射線について照射室(場)を持っており、標準を維持しています。 また、校正サービスは、サーベイメータや個人線量計などを校正する他、原子力発電所などのお客様がお使いの照射装置(その90%以上が弊社の製品)にも、線量率の校正を行っています。そして、これらのシェアは業界No.1と自負しております。 大洗研究所では、今後さらに、より多くのお客様に「正しさに基づく安心」をご提供できるよう認定事業の維持と拡大に努めていきたいと考えています。

  • コリメートγ線照射装置

    コリメートγ線照射装置

  • 2πγ線照射装置

    2πγ線照射装置

  • 中性子照射装置

    中性子照射装置

  • β線照射装置

    β線照射装置

  • 軟X・中硬X線照射装置

    軟X・中硬X線照射装置